恋愛心理研究所 愛と恋愛の心理学

トランクに潜む夫、愛が終わる日

妻の浮気現場を確かめようとトランクに潜んだ夫。愛の終わりを確かめる逃避行は、終わりのない始まりだった。

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第一夜、私はトランクに潜んだ

妻・ヘジンはエンジンキーを回した。振動がトランクのすぐ上を伝わってくる。彼女は知らない。「今回は本気みたい……」彼女のため息が頭上に降ってきた。私はスプリングを爪先で掴んだ。彼女は今、夫なしで愛の終わりを確かめに行くのだ。光の差さない完全な闇の中、車は発進した。妻が独り言を呟いた。

「ドヒョン、あなたはまだ何も知らないでしょう。」 その一言で体が熱くなった。私は彼女の夫『ドヒョン』だ。彼女は夫を置いて旅立ち、私は彼女の傍らで身を縮めてついていく。


恐怖のバカンス、私たちは同時に旅立った

事例1 ジスとミンジェ、同じ飛行機で目を逸らした48時間

ジスは機内アナウンスと同時にうつむいた。「友達と旅行」と言ったが、隣席には夫ミンジェが座っていた。別々の座席。ミンジェは窓の外を見ていた。ジスは目を閉じた。 済州島空港、シャトルバスの中。ミンジェが先に乗り、ジスが後から乗った。視線がわずかにぶつかった。

ミンジェ(低い声)「……ここでも会うなんて。」 ジス(目をそらして)「あ、偶然……ですね。」 会話は途切れた。鼻先が触れそうな距離だったが、彼らは30センチの隙間さえ許さなかった。 初夜、ジスはペンション前の岩場に座っていた。波の音だけが響く。ミンジェは彼女の背後200メートルを歩いた。明かりのない道。彼は呟いた。 「俺たちはお互いを探しているのか、それとも見つけたくないのか。」 翌朝、ジスはミンジェにメッセージを送った。 『もしかして……あなただった?』 返信の代わりに、ミンジェは彼女の部屋のドアの前に立っていた。1分30秒。そして踵を返した。 その日の午後、同じ飛行機で帰った。座席は相変わらず別。

事例2 ヘジンとドヒョン、客室1203号と1204号の間の48時間

ヘジンはエレベーターの鏡越しにドヒョンと目が合った。

「あなた……どうしてここに」 ドヒョンは先に顔を背けた。 「俺も出張だ。」 12階。ヘジンは1203号へ、ドヒョンは1204号へ。 夜11時25分、ヘジンはワインを開けた。壁越しにドヒョンの寝息が聞こえた。彼女は壁を叩いた。 コツ、コツ。 しばらくして、ドヒョンの声がした。 「ヘジン、ドアを開けるか?」 「……いや。開けたら終わってしまうかも。」 深夜2時10分、ヘジンはドアの前に立った。手のキーカードが震えた。 ドヒョン(ドア越し)「入ってきて。」 ヘジン(囁く)「私……入ったらどうなるの?」 20秒。ドヒョンがドアを開けた。しかしヘジンは背を向けた。 朝になり、二人はそれぞれの家に戻った。冷蔵庫を開けると、お互いの残った牛乳があった。


愛の終わりを確かめる方法

「愛の終わりは常に現在進行形だ。」 私たちはその終わりを確かめようと旅立つ。しかし終わりはどこにもない。終わりは離れていく瞬間にも車の中に、飛行機の座席に、ホテルの廊下に一緒にいる。 恐怖は愛の影だ。影が濃ければ、本体は大きいということ。だから私たちは戻ってくる。トランクの中から、廊下の端から、客室1203号の前から。 愛が終わる日、私たちは再び愛の始まりに飛び込む。恐怖はまだ冷めないが、その熱さが私たちを再び呼び寄せる。


今夜、あなたもトランクの中にいるなら

車は走る。あなたは息を殺す。誰かの後部座席、誰かのホテルの廊下、誰かのDMの中で身を縮めている。 ならば、今あなたの恐怖はどれほど熱いだろう。その熱に耐える方法はただ一つ。トランクを開け、ドアを叩き、もう一度呼びかける。 愛の終わりは愛の始まりと同じくらい熱い。今、その熱の前で息を殺しているなら、それはすでに恋の途中ということだ。

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