机の上に置かれた見慣れぬ刻印
私は今でも水曜午後3時になると教室のドアノブを回してしまう。数学の教科書の代わりにノートPC、チョークの匂いの代わりにエアコンの風――それでも構わない。大切なのは、足が勝手にこの廊下を選んでしまうこと。そしてドアが開いているたび、背後から響くその低音。
もう入っておいで、ソヨン。
23年前の名前だ。黒板の横に立っていた彼は、いつも私を最後に呼んだ。授業が終わって友達が帰ったあと、まるで残しておいた復讐の時間のように私を呼び止め、教室を半周させた。
「なぜいつも帽子を脱いで入ってくる?教室はお前の部屋か、ソヨン?」
そのたびに定位置に置かれた帽子は、頭の中に残った思考のように霞んでいった。彼が近づいてくるたび、首筋が引き攣った。20歳を過ぎた今でも、面接会場の前で、素敵な先輩に近づこうとしたその瞬間に首筋が攣る。誰かの視線を感じるたび、教室の後ろのドアが開く音が聞こえる。
欲望の角度
先生は私が今でも教室の後ろのドアを開けて入ってくる夢を見ているかもしれない。あるいは知っていて、それを待っているのかも。
私は彼が立っていた角度を覚えている。黒板と机の間、ちょうど60度。視線が私の位置を狙っていた地点。彼が授業中にぽつりと放ったひと言――
「ソヨン、今日も質問しないんだろう?」
クラスメイトの笑い声よりも強烈だった。それは指摘ではなく、関心の方法だった。
17歳は奇妙だった。大人の関心は無条件で嬉しいと学んできたのに、これは違った。すれ違う視線さえも「虫のように捕まった」気分にさせられた。
あの日もそうだった。授業が終わって友達が帰ったあと、彼が近づいてきて私のボールペンを手に取った。
「君のノートはなぜこんなに汚い?」
「先生、これは大切なんです」
「大切なことをなぜ他人に読めないように書く?」
もう一度。
空いた教室で一人でノートを書き直しながら、私はなぜこんなに震えるのか分からなかった。指先が震えた。彼が背後に立っていた。息遣いが感じられた。いや、感じられたわけではない。感じられたらいいのに、と願っていた。
実話のようにフィクション二篇
ケース1:ユジンの職員室
ユジンは32歳、五年目の大手企業秘書室。今でも上司に呼ばれると職員室の裏口を思い出す。
昼休み、部長がユジンのデスクに近づいてきた。エレベーターのボタンを押そうとしていたユジンの手が止まった。
「ユジンさん、ちょっと来てくれ」
会社の廊下は教室の廊下のように長かった。部長の背中は担任の背中のように大きかった。職員室の代わりに会議室のドアが開いた。終わっていない報告書のためだった。
部長が一枚ずつめくるたび、ユジンは15年前に担任が職員室で答案をめくっていた日を思い出した。
「なぜお前がここにいるのか分かるか?」
「……分かりません」
「分からないなら、もっと長くここにいるんだ」
あの日ユジンは職員室で2時間を過ごした。今でもその時間は鮮明に覚えている。誰にも追い抜かせなかった時間。
部長が最後の書類をめくりながら言った。
「君はいつも最後に残るんだね」
その言葉にユジンは胸が熱くなった。誰かが未だにあの日の自分の場所に立たせてくれているという事実に。
ケース2:ミンソの録音
ミンソは29歳、スチュワーデス。毎晩、あの録音を聞いている。13年前の担任だ。
ミンソのスマホには47個の録音ファイルがある。出勤の地下鉄の中で、機内でお客様がいない3分の隙に、耳にイヤホンを差し込む。
「ミンソや、なぜいつも後ろの席に座るんだ?」
「目が合うのが嫌いで」
「だから私を避けているのか?」
「……」
「これからは私の目を見なさい」
彼の声を収めたファイルは45秒。45秒を一日に何十回も聞く。
17歳のミンソは教室の裏口から入ってきた。今29歳のミンソは飛行機の裏口から入ってくる。
なぜ今でもあの声を聞いているのだろう。
録音の最後でミンソはいつも同じ行動を繰り返す。ボリュームを少し上げる。男性客室乗務員の同僚が通り過ぎる。ミンソは耳を塞ぐ。それでも流れ出る。
「ミンソや、もう私と目を合わせる時間だ」
なぜ私たちはそれに惹かれるのか
幼い頃の特別な視線は中毒だ。厳しさ、罰、冷たさ。結局選ばれたという錯覚。
あの日職員室で、答案の前で、彼は私を単独で呼んだ。子どもはこうした関係を愛する。
大切なのは「先生は私だけを見ている」という幻想。実際には彼は28人全員を見ていたが、私はその中の一人でもない私だけを見ていたと記憶している。
この幻想が最も長く続く。今でも私はその痕跡を探す。会議室の裏口、夜間飛行、クラブの後ろの席。誰かの冷たい視線が私に届くことを。
この欲望は結局「罰を受けたい欲望」だ。いや、罰を受けたという記憶を永遠に抱き続けたい欲望。あの日の震えが再び訪れなくても、その震えを記憶している私を誰かが覚えていてほしいのだ。
最後のドアの前で
あなたも今でもあのドアの前に立っているだろうか?閉まっていても、開いていても、誰かがあなたを呼び止めてくれることを願うあのドア。
23年経った今でも、私はあのドアをノックする。誰も答えなくても、あのドアは私に向かって開かれている。そして私は未だにそこで罰を受けている。
でも先生、あなたは今どこにいるの?
未だに私を教え続けているのではないですか?